「質問するのが怖い」若手のあなたへ

こんなこと聞いたら、むしろ”出来ないヤツ”と思われるかも・・・

いつも、質問のタイミングを逃してしまうんです。。。
こうした悩みは、入社1~3年目の若手社員にとって”あるある”です。
日々の業務の中で「これ、どうすればいいんだろう…?」と疑問に思った時、あなたはすぐに周りの人に質問できますか?
もし、
- 「また同じことを聞いたら迷惑かな・・・」
- 「こんな簡単なことも知らないと思われるのが恥ずかしい」
- 「的を得ない質問をしてしまうのが怖い・・・」
なんて考えて、つい質問するのをためらってしまうなら・・・それは、あなただけではありません。
多くの人が、人前で質問することに少なからず抵抗を感じています。
でも実は、「質問の内容そのもの」よりも、「どう聞くか」が、あなたの評価を大きく左右するのです。
この記事では、新入社員から入社3年目までの若手社員の皆さんが、自信を持って、そして周りから「気が利く」「成長が早い」と信頼されるような「質問の仕方」について徹底解説します。
単に質問するだけでなく、あなたの成長を加速させ、職場の人間関係をより良くするための具体的な方法をご紹介します!
質問ひとつで”損している”かもしれない理由
質問の仕方が悪いと生じる「3つのデメリット」
質問の仕方が適切でないと、実はあなた自身だけでなく、周りにも少なからず悪影響を及ぼすことがあります。
ここでは、質問の仕方が悪い場合に起こりうる具体的なデメリットを3つ挙げます。
デメリット①:成長機会の損失と自己解決能力の低下
最も大きなデメリットの1つが、成長機会の損失です。
「また同じことを聞いてしまった」、「質問の仕方が悪くて解決しなかった」という経験が重なると、あなたは「自分は質問が苦手だ」と思い込み、さらに質問をためらうようになります。
結果として、本来なら質問を通して得られたはずの知識やスキルが身につかず、自己成長の機会を失ってしまいます。
また、常に漠然とした質問ばかりしていると、自分で課題を特定し、解決策を導き出す力が育ちにくくなります。これは、長期的に見て、あなたの自己解決能力を低下させること繋がりかねません。
デメリット②:周りからの評価低下と信頼関係の悪化
質の悪い質問は、質問された側(上司や先輩)の時間を奪い、業務効率を低下させます。
たとえば、「”何が分からないのか” が分からない質問」や、「少し調べればわかる質問」を繰り返していると、先輩や上司は「この人は自分で考える力がない」「毎回同じことを聞いている」と感じるようになります。
質問は、ただの「情報収集手段」ではありません。
それは、あなたがどれだけ仕事を考えて進めているかを伝える手段でもあります。
- 考えていない質問 ⇒ ”依存的” ”丸投げ感”
- 考え抜いた質問 ⇒ ”前向き” ”信頼できる”
ネガティブな印象を与え続けると、「この人には重要な仕事を任せられない」と評価され、結果的に信頼関係が損なわれてしまう可能性があります。
さらに、質問する側とされる側の間にフラストレーションが溜まり、職場の雰囲気が悪くなることにもつながりかねません。
デメリット③:業務効率の低下と手戻りの発生
曖昧な質問や、そもそも質問する必要のない内容を尋ねることは、質問された側の業務を中断させ、生産性を低下させます。
また、質問の意図が明確でないために、相手が的外れな回答をしてしまい、それが原因で手戻りが発生するケースもあります。
例えば、「あの件、どうなりました?」といった漠然とした質問は、相手に「どの件?」「何について知りたいの?」と考えさせる負担をかけます。
具体的な情報を得られないまま業務を進めれば、後で大きな修正が必要になることも少なくありません。
これは、あなた自身の業務効率を落とすだけでなく、チーム全体の生産性にも悪影響を及ぼすのです。
信頼される質問の仕方|4つのコツ
①:”考えたうえでの質問”にする
「自分なりに○○と考えたのですが、念のため確認させてください。」
このフレーズは鉄板です。
これが最も重要かつ基本的なステップです。質問する前に、まずは自分で情報を収集し、自分なりに考え、仮説を立てる癖をつけましょう。
自分なりの見解や仮説を伝えることで、「丸投げではなく、自分の頭で考えたうえで聞いている」ことが伝わります。
【具体例】
- 「先方の要望から考えると、A案が適切かと考えていますが、ご意見をいただけますか?」
- 「進め方として、○○○○の順番で対応する想定ですが、抜けている視点があればご指摘ください。」
特に1つ目に関しては、考えた根拠となる情報源(ソース)を伝えているところがポイント。
長くならない程度に、そのように考えた”思考の流れ”を伝えると、より一層考えていることが伝わります。
「自分はここまで調べ、ここまで考えた」という前提を共有することで、相手はあなたの努力を理解し、より的確なアドバイスをくれます。そして、あなた自身も、質問を通してより深い学びを得られるようになります。
~ 私の経験談 ~
”考えたうえでの質問にする”
正直、そんなことは当然知っているよという方も多いのでは。少なくとも私はそう感じていました。いつも、次に思うのは、「じゃあ、”いつまで” 自分で考えて質問すればよいのか?」と。
これに関して、私の考えは、ざっくり以下の通りです。
10分以内:社内マニュアルの確認、急ぎの案件、会議などで質問する時
60分以内:上記以外
この基準は、ひとそれぞれで変わると思います。私の場合、マニュアルの確認に関しては、10分以内を基準にしています。逆に、10分以内に社内マニュアルの場所が見つけられないとしたら、社内システムが良くないと考えています。
要は、”調べたらすぐにわかりそう” ”時間に制限がある” などの条件の時のみ、10分以内という時間制限を設けています。
②:背景・目的を添えて質問する
質問される側は、”質問の目的”が分からないと、クリアに応えにくいものです。
質問する際には、「なぜこの質問をするのか(目的)」と「今、何がどうなっているのか(背景)」を明確に伝えることが不可欠です。
背景や目的を加えるだけで、相手も「なるほど、それならこう答えるべきだな」と判断しやすくなります。
【具体例】
- [NG①]:「いつまでに出せばいいですか?」
- [OK①]:「A社に提出する資料の件で、先方の締め切りが来週の木曜日なので、社内レビューのスケジュールをご相談させてください」
- [NG②]:「Aシステムの使い方を教えてください。」
- [OK②]:「Aシステムで顧客リストを抽出したいのですが、現在のデータではエラーが出てしまいます。B機能を使えば解決できそうかと思ったのですが、私の理解で合っていますでしょうか?」
このように、「何を達成したいのか」(顧客リスト抽出)、「何が問題なのか」(エラー)、そして「自分はこう考えている」という現状と仮説を伝えることで、相手はあなたの置かれた状況を正確に把握し、最適な解決策を提示しやすくなります。
③:具体的な「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」を使い分ける
質問には、大きく分けて「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」があります。これらを状況に応じて使い分けることで、より効果的な情報収集が可能です。
オープンクエスチョン(例:「どう思いますか?」「他にどのような方法がありますか?」)
: 相手に自由に考え、多くの情報を引き出したい時に有効です。
オープンクエスチョンの具体例
- 「この企画の方向性について、他に何か改善点や懸念点はありますでしょうか?」
- 「今回のお客様の課題について、田中さんはどのように分析されていますか?」
クローズドクエスチョン(例:「はい、いいえ」「Aですか、Bですか?」)
: 特定の情報を確認したい時や、相手の回答を絞り込みたい時に有効です。
クローズドクエスチョンの具体例
- 「この業務の締め切りは明日の午後3時で合っていますでしょうか?」
- 「先ほどの資料、A案とB案、どちらで進めましょうか?」
最初はクローズドクエスチョンで状況を確認し、その後オープンクエスチョンで深掘りしていくなど、組み合わせて使うことで、よりスムーズなコミュニケーションが実現します。
④:”建設的な質問”にする
論破や批判ではなく、「どうすれば良くなるか?」を考える視点が大切です。
職場では、チームの一員として貢献する意識が求められます。
そのため、「ただの疑問」や「指摘」で終わるのではなく、改善・前進を目的とした質問が評価されます。
【具体例】
- 「このやり方だと手戻りが出るかもしれないのですが、もっとスムーズに進める方法はありますでしょうか?」
- 「B案の懸念点が気になっています。現場への影響を抑える方法があれば、一緒に検討したいです。」
- ”ただ反対する” のではなく、”共に良い解決策を探す” 姿勢を見せる。
- 相手の意見に敬意を持ちつつ、自分の視点を足す。
こうした質問が出来る人は、「組織全体のことを考えられる人材」として、上司や先輩だけでなく、周囲の同僚からも信頼を得やすくなります。
質問力を高めるための日々のトレーニング
「質問力」は、意識して実践することで確実に向上します。
日々の業務の中で、以下の点を意識してトレーニングしてみましょう。
- 疑問を持ったら、まずは「なぜ?」「どうやって?」「もし~だったら?」と自問自答する。
- 質問をする前に、頭の中で質問内容を整理し、言葉にしてみる。
(話す練習、メモに書き出す練習) - 質問された側の立場で考えてみる。
「この質問、分かりやすいかな?」「これだけ情報があれば答えられるかな?」 - 先輩や上司の質問の仕方を観察し、良い点を真似てみる。
- 「質問する」ことを恐れず、積極的に行動に移す。
最初はうまくいかなくても、経験を積むことで必ず上達します。
まとめ|質問は、あなたの「成長意欲」と「配慮」を伝えるチャンス
質問することは、決して「できないこと」を露呈する行為ではありません。
むしろ、あなたの学習意欲、自己解決しようとする努力、そして相手への配慮を示す絶好の機会です。
新入社員から入社3年目までの若手社員の皆さんにとって、質問は成長への近道であり、周囲との信頼関係を築くための大切なツールです。
この記事で紹介した4つのコツを実践し、ぜひ今日から「信頼される質問マスター」を目指してください。
あなたの質問力で、社内で一目置かれる人材を目指しましょう!
ラボメンバーのひとこと

質問でその人のスタンスが伝わるって本当ですね。社会人としての視点を持つ大事さに気づかされました。

「聞く勇気」が評価されるって、意外だったけど納得。これからは“聞き方”も磨いていきたいです!

以前、“ちょっと意地悪な質問”をして反省した経験があるので、建設的な質問の大切さが刺さりました。
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